フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)~に電話をつないでくれ

ー Allô ! … Oui, le château…

Et une voix toute proche : 

ー Voulez-vous me passer ma mère ?  Elle doit être rentrée de la messe…

ー Qui est à l’appareil ?...

(©Georges Simenon : L’Affaire Saint-Fiacre; Chap.1er) 

 

「もしもし! はい、お城です。」

そしてかなり近い声で:

母につないでくれませんか? ミサから帰っているはずだから。」

「どなたですか?」

(#14『サン・フィアクル殺人事件』第1章)

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Crédit d’image : L’écran sur Youtube

Téléfilm “L’Affaire Saint-Fiacre” de “Les enquêtes du commissaire Maigret” © Antenne 2, 1979; ©INA - Institut National de l'Audiovisuel

 

Allô ! (アロ)もしもし

 

Oui, le château(ウィ・ルシャトー)はい、お城です

 

Et une voix toute proche(エユヌヴォワ・トゥトプロシュ)そしてかなり近い声で

 

Voulez-vous me passer ma mère ? < vouloir(ヴレヴ・ムパッセ・マメール)母につないでくれませんか?

*電話を~につないでほしいとき、つい日本人は “passer à ~” と前置詞 à を使ってしまいそうになる。これは間違いで、上記の文例では「私を母につなぐ」というふうに直接目的語「私を」と間接目的語「母に」を前置詞なしで言い表している。「与える」donner なども同類の動詞で前置詞なしで使う。

 

Elle doit être rentrée < devoir, rentrer(エルドワテートル・ラントレ)彼女は帰っているはずだ(現在形)

 

de la messe(ドゥラメス)ミサから

 

Qui est à l’appareil ? < être(キエタ・ラパレィユ)どなたですか?