フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)あからさまに物欲し気な目つき

Il fut difficile de s’en débarrasser et on n’y arriva qu’après lui avoir servi un verre de prunelle, car il lorgnait la bouteille avec une évidente convoitise.

(©Georges Simenon : Un noël de Maigret; Chap.4) 

 

彼を追い返すのは難しかった。プリュネル酒のボトルをあからさまな目つきで見ていたので、一杯飲ませてやったのだ。

(#61『メグレのクリスマス』第4章)

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*メグレはタクシーの運転手を2人とも次々にマルタン夫人の家に訪問させてその反応をきいた。特に2人目の運転手は頼まれたことを報告しても、なかなか帰らないので酒を一杯飲ませてやった。マルタン夫人は行動がバレたので青くなっていた。

 

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Crédit d’image : L’écran sur Youtube

Téléfilm “Un Noël de Maigret” de “Les enquêtes du commissaire Maigret” © Antenne 2, 1983; ©INA - Institut National de l'Audiovisuel

 

Il fut difficile de s’en débarrasser < être(イルフュ・ディフィシル・ドゥサン・デバラッセ)それを厄介払いするのは難しかった(単純過去形)

 

et on n’y arriva que < arriver(エ・オンニアリヴァ・ク)それで~でしかうまく行かなかった(単純過去形)

 

après lui avoir servi un verre de prunelle < servir(アプレ・リュイアヴォワールセルヴィ・アンヴェール・ドゥプリュネル)彼にプリュネル酒を一杯ふるまってから(複合過去形)

 

car il lorgnait la bouteille < lorgner(キャー・イルローニェ・ラブティユ)というのも彼はそのボトルを物欲し気に見ていたから(半過去形)

 

avec une évidente convoitise(アヴェキュヌ・エヴィダント・コンヴォワティズ)あからさまな羨望で