フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)情報

ー C’est drôle !  Votre métier est beaucoup plus facile qu’on ne croit.  Les
renseignements viennent de tous les côtés.  Vous pensez que c’est un des
deux, vous ?
(©Georges Simenon : Mon ami Maigret; Chap.7)

「おかしいわ。あなたのお仕事は思った以上ずっと簡単なんですね。情報が至る所からやって来るし。二人のうちのどちらかだと思っているんでしょ、ね?」
(#57『メグレ式捜査法』第7章; 原題は「わが友メグレ」)

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*電話交換手として、メグレがパリ警視庁と電話で話す内容を「職務上」聞いていたアグラエが、いきなり感想をメグレに語る場面である。結局メグレはこの島の郵便局で他にも有用な情報を次々と手に入れることができた。
イメージ 1

Crédit photo : L’écran sur youtube de
“Maigret e il falso amico”, Fight club
(version italienne)


*C’est drôle !(セドロォル) 奇妙ね!おかしいね、おもしろいね、変ね(ちょっとした驚きを表現する感嘆句)

métier(メチエ)n.m. 職業、仕事

*beaucoup plus facile qu’on ne croit(ボクープリュファシル・コンヌクロヮ)思っているよりもずっと簡単な (ここには虚辞のヌ ne が入っている)「思ってない以上に」=思っている以上に~でない、というニュアンスを反映したもの。和訳する時は ne を無視して考えたほうがやりやすい。

Les renseignements < renseignement(ランセニュマン)n.m. 情報、資料

tous les côtés(トゥレコテ)至る所

c’est un des deux(セタンデドゥ)それは二人のうちの一人だ

vous ?(ヴ)そうでしょ?(念を押すための接尾句)n’est-ce pas(ネスパ)に近い