フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(メグレと印象的な女性たち)女性記者マギーの服装

  Le robe en coton imprimé de Maguy se plaquait à son corps et il y avait de grands cernes sous ses bras, on voyait, sous le tissu, le dessin du soutien-gorge et du slip.

(©Georges Simenon : Maigret tend un piège; Chap.1er) 

 

 マギーのプリント柄の綿のブラウスは身体に張りついていて、腕の下には大きな汗ジミがあった。生地の下にブラジャーやスリップの模様が見えた。

(#75『メグレ罠を張る』第1章)

∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞

 

*酷暑でも空調のなかった時代には働く女性も汗だらけの姿が見られた。

 

Crédit d’image de l’écran sur Youtube

Téléfilm “Maigret sets a trap”  ©BBC 2016.03 

 

Le robe en coton imprimé(ルローブ・アンコトン・アンプリメ)プリント地の綿のブラウス

 

se plaquait à son corps < se plaquer(スプラケ・アソンコー)彼女の身体に張りついていた(半過去形)

 

et il y avait de grands cernes < avoir(エ・イリヤヴェ・ドゥグランセルヌ)そして大きな汗ジミがあった(半過去形)

 

sous ses bras(スーセブラ)腕の下に

 

on voyait < voir(オンヴォワィエ)人は見ていた(半過去形)⇒見えていた

 

sous le tissu(スールティス)服地の下に

 

le dessin du soutien-gorge et du slip(ルドゥサン・デュ・スーティアンゴルジュ・エデュスリプ)ブラジャーやスリップの模様

*現在のフランス語での slip  n.m. はショーツ、パンティを指している。元々外来語(英語由来)であり、おそらく戦後のフランスでは日本のスリップと同じ意味で使われていたと思われる。