フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

フランス語の慣用表現「話すのを自分で聞く⇒ 自分の話に酔う」

  Elle s’écoutait parler. (---)

ー Voilà plusieurs fois déjà que, quand je rentre chez moi, je constate que quelqu’un y est venu en mon absence.

(©Georges Simenon : La Pipe de Maigret; Chap.1er) 

 

 彼女は自分に夢中になって話していた。 (---)

「もう何回もですよ。私が帰ったとき、留守中に誰かが来ていたのがわかるんです。」

(#47『メグレのパイプ』第1章)

∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞

 

*彼女は自分の留守中に誰かが何度も入り込んで家探しをしていると訴える。

 

f:id:maigretparis:20210812105641j:plain

 

*Elle s’écoutait parler < s’écouter(エルセクテ・パルレ)彼女は自分に夢中になって話していた(半過去形)

s’écouter  v.vr.  自分で自分の話を聞く、話に酔いしれる 

 

Voilà plusieurs fois déjà que(ヴォワラ・プリュジューフォワ・デジャ・ク)これで~なのはもう何回もである

 

quand je rentre chez moi < rentrer(カンジュラントル・シェモワ)私が家に帰ったとき(現在形)

 

je constate que < constater(ジュコンスタト・ク)私は~を認める

 

quelqu’un y est venu < être, venir(ケルカン・イエヴニュ)誰かがそこに来ていた(複合過去形)

 

en mon absence(アンモンナプサンス)留守中に