フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

メグレ警視の食卓「山鶉と煮込みキャベツ、鱒のクールブイヨン煮、スフレ」

ー Qu’est-ce que vous dites de perdreaux au chou, vous deux ?  Attendez !
Avant ça, des petites truites au bleu. (---) Quelques hors-d’œuvre, pour nous
faire patienter.  C’est tout. Un soufflé pour finir, si tu y tiens. 
(©Georges Simenon : Maigret et son mort; Chap.9) 

「お二人とも、山鶉と煮込みキャベツはいかがです?  ちょっと待って!その前に小さい鱒のクールブイヨン煮だ。(---) それを待つ間に何か前菜を出してくれ。それだけだ。おススメならお終いはスフレにしよう。」
(#55『メグレと殺人者たち』第9章)

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*劇場支配人は口癖で「軽いものをさっと食べる」と言いながらも、いつも充実した食事をすることになる。

*Qu’est-ce que vous dites de < dire(ケスク・ヴディト・ドゥ)あなたは~について何を言いますか?⇒ ~はいかがですか?(料理を勧める場合などに使う)

*perdreaux au chou(ペルドローゾーシュー)山鶉(ペルドロー)をグリルしたものにキャベツの煮込みを添えたフランス伝統のジビエ料理の一つ。必ずしもキャベツで包んでいるわけではない。料理例の画像は多い。
perdreau n.m. ヤマウズラ、私服警官という隠語の意味もある

イメージ 1
Crédit photo : Perdreaux au chou
vert @foodstyling.be

Avant ça(アヴァンサ)その前に

*des petites truites au bleu(デプティト・トリュイト・ゾーブルー)鱒のクールブイヨン煮(魚が青みがかった色になるため)
court-bouillon  クールブイヨンは魚を煮るために水に酢や白ワイン・香辛料を加えたもの 

Quelques hors-d’œuvre(ケルク・ゾードゥヴル)何か前菜を

*pour nous faire patienter(プーヌフェール・パシァンテ)我々を我慢させるために⇒その料理を待つ間に

C’est tout(セトゥ)それで全部だ。それだけだ。

*Un soufflé pour finir(アンスフレ・プーフィニール)おしまいにスフレを
デザートのスフレはメインの料理を注文するときに一緒に頼まないといけない。作るのに時間がかかるためのようだ。

si tu y tiens < tenir(シチュイティアン)もし君がそれに執着するなら⇒おススメなら