フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)汚い事件、自分の身を守る

ー Je crains, monsieur le juge, que ce soit long et difficile.  C’est une très, très
vilaine affaire. (---) Ils tuent, froidement, pour se défendre.  C’est assez rare,
vous le savez, en dépit de ce que croit le public.  Ils n’hésitent pas à abattre
un de leurs.
(©Georges Simenon : Maigret et son mort; Chap.5)

「判事、事件は長く難しくなりそうです。とても汚い事件ですよ。 (---) 奴らは自分の身を守るために冷酷に人を殺すんです。おわかりのように常識に反してかなり稀なことなんです。平気で仲間の一人を撃ち殺すんですから。」
(#55『メグレと殺人者たち』第5章)

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*メグレは判事のコメリオに二人目の死者が出たことを電話で報告する。現場から先に警視庁に戻って、総監に報告したのだが、宿敵のコメリオの所には直接行かずに電話で済ますのはメグレらしい。

イメージ 1
Crédit photo : L’écran sur Youtube
Téléfilm “Maigret’s dead man”
Bande annonce ©BBC 2016
@Guia del Ocio

Je crains que < craindre(ジュクラン・ク) 私は~ではないかと心配する

que ce soit long et difficile < être(クスソヮ・ロンエ・ディフィシル)それは長く難しくなるのでは(接続法現在形)  

*C’est une très, très vilaine affaire(セチュヌ・トレ・トレ・ヴィレーヌ・アフェール)それは、とても、とても汚い事件だ(トレトレは言いやすいのでフランス人は強調する場合によく使う)

Ils tuent, froidement < tuer(イルチュ・フロワドマン)彼らは冷酷に殺す

pour se défendre(プースデファンドル)自分の身を守るために  

C’est assez rare(セタッセラー)それはかなり稀なことです

vous le savez < savoir(ヴルサヴェ)お分かりのように

en dépit de(アンデピドゥ) ~にもかかわらず

ce que croit le public < croire(スククロヮ・ルピュブリク)人々が思っていること(現在形・倒置法)

Ils n’hésitent pas à < hésiter(イルネジトパ・ザ)彼らはためらわずに~する(現在形)

abattre un de leurs(アバトル・アンドゥルーア)仲間の一人を撃ち殺す