フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

フランス語の慣用表現「物語があった⇒ 一悶着あった」

ー Il n’est venu personne d’autre ?
ー M. Gaillardin.
ー Comment le connais-tu ?
ー Parce que je lui ai souvent ouvert la porte.  Avant, c’?tait un bon ami du
patron. Ensuite, ils ont eu des histoires et, hier, c’?tait la premi?re fois
depuis longtemps que...
(?Georges Simenon :Un ?chec de Maigret; Chap.3)

「他には誰も来なかったのか?」
「ガィヤルダンさんです。」
「どうして彼を知っているんだね?」
「時々いらっしゃるので戸を開けました。以前はご主人の親しい友人でした。それからいざこざがあって、昨夜はしばらくぶりでした。」
(#76『メグレの失態』第3章)

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*フュマルが殺害された夜に彼の部屋に出入りした人物についてメグレは執事に問い質した。
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Il n’est venu personne d’autre ? < venir(イルネヴニュ・ペルソンヌ・ドートル)他には誰も来なかったのか?(複合過去形)il は非人称

Comment le connais-tu ? < conna?tre(コマン・ルコネチュ)どうして知っているんだ?

Parce que je lui ai souvent ouvert la porte <
ouvrir(パースク・ジュリュイエ・スーヴァン・トゥヴェール・ラポルト)なぜなら時々彼のために戸を開けましたので(複合過去形)

c’?tait un bon ami du patron < ?tre(セテ・タンボナミ・デュパトロン)ご主人様の親しい友人でした(半過去形)

*ils ont eu des histoires < avoir(イルゾン・トゥ・デジストワール)直訳では「彼らにはいろいろ物語があった」⇒「彼らの間にはもめ事があった」

c’?tait la premi?re fois depuis longtemps que...(セテラプルミエールフォヮ・デュピュイ・ロンタン・ク)しばらくの時間がたって以来、初めてのことだった(半過去形)