フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(こだわりの酒)ロッカーにしまっているブランデー

  Maigret se moucha longuement, alla se camper quelques instants devant la fenêtre et finit par boire un peu de la fine champagne qu’il avait toujours en réserve dans son placard.

(©Georges Simenon : Maigret et le marchand de vin; Chap.4) 

 

 メグレは長々と鼻をかんで、少しの間窓の前をうろうろし、しまいにロッカーにいつもしまい込んでいるブランデーを少し飲んだ

(#98『メグレとワイン商』第4章)

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*メグレは部屋のロッカーに常にブランデーの瓶を入れている。訊問中に関係者の感情を落ち着かせるための手段として用いるのが表向きだが、自分のためにも使っている。

 

se moucha longuement < se moucher(スムーシャ・ロングマン)長々と鼻をかんだ(単純過去形)

 

alla se camper quelques instants < aller(アラスキャンペ・ケルクザンスタン)少しの間うろうろした(単純過去形)

 

devant la fenêtre(ドヴァンラフネートル)窓の前

 

et finit par < finir(エ・フィニパー)そしてしまいに~した(単純過去形)

 

boire un peu de la fine champagne(ボワールアンプー・ドゥラフィヌ・シャンパーニュ)ブランデーを少し飲む(不定形)champagne シャンパーニュとあるのは、シャンパンの産地シャンパーニュ地方のことで、ここではその地方産のブランデーを意味する。

 

*参考サイト:ブランデー フィーヌシャンパーニュの意味とは?FINE CHAMPAGNE @質屋かんてい局 山形北店

https://kanteikyoku.jp/store/yamagatakita/purchase_result/125352/

 

qu’il avait toujours en réserve < avoir, réserver(キラヴェトゥジュー・アンレゼルヴ)いつも予備にしまって置いていた(半過去形)

 

dans son placard(ダンソンプラキャー)彼のロッカーの中に