フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(メグレの日常)体温計を口に入れる

  Maigret se mettait le thermomètre dans la bouche pendant que le chirurgien lui retirait son pansement.

(©Georges Simenon : Le fou de Bergerac; Chap.6) 

 

 メグレは口の中に体温計を入れた。その間、外科医は包帯を外していた。

(#16『メグレを射った男』(ベルジュラックの狂人)第6章)

∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞

 

*メグレの傷の回復はまだまだだった。夜中は夢にうなされ、体温も38度あった。体温の測定にはフランス人は口の中に入れることがほとんどだが、日本人は脇の下で測る。日本人は多くの他人が口に入れたものを自分の口に入れたいとは思わない。習慣の問題だろうか?

 

Crédit photo : Fièvre et thermomètre @confort-domicile.com

http://fievre-et-thermometre.confort-domicile.com/

 

se mettait le thermomètre < se mettre(スメッテ・ルテルモメートル)体温計を入れた(半過去形)

 

dans la bouche(ダンラブーシュ)口の中に

 

pendant que(パンダンク)~する間に

 

le chirurgien lui retirait < retirer(ルチリュージァン・リュイルチレ)外科医が彼から引き離した(半過去形)

 

son pansement(ソンパンスマン)彼の包帯