フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)謝礼を欲しがる男

Il y a toujours une récompense, même pour un clebs perdu… Et moi, je viens vous dire où habitait le pauvre type qu’on a tué…

ー On verra à te donner quelque chose si le renseignement en vaut la peine.

(©Georges Simenon : On ne tue pas les pauvres types; Chap.3) 

 

「いつもご褒美というものがあるんですよ、迷子の犬にだってね。それで私は、殺された可哀そうな男がどこに住んでいたかを教えるために来たんです。」

「もしも情報がその価値があるならお前に何かやろうかと思ってるよ。」

(#53『可哀そうな奴は殺さない』第3章)

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*別の男がやって来て、被害者がそこに住んでいたとセーヌ川沿いの家に案内する。

 

Crédit d’image : On ne tue pas les pauvres types; illustré par Loustal

@Carnets Omnibus, 2000

 

Il y a toujours une récompense < avoir(イリヤトゥジュー・ユヌレコンパンス)つねにご褒美というものがある(現在形)

 

même pour un clebs perdu(メーム・プーアン・クレブス・ペルデュ)迷子の犬に対してさえも clebs n.m. 犬の俗語

 

Et moi(エモワ)そして私は

 

je viens vous dire < venir(ジュヴィアン・ヴディール)私はあなたに言いに来ている(現在形)

 

où habitait le pauvre type < habiter(ウアビテ・ルポーヴルティプ)可哀そうな奴がどこに住んでいたかを(半過去形)

 

qu’on a tué < avoir, tuer(コンナチュエ)人が殺した(複合過去形)和訳としては「殺された」と受動態にしたほうがわかりやすい

 

On verra à te donner quelque chose < voir(オンヴェラ・アトゥドネ・ケルクショーズ)お前に何かを与えることを考えるだろう(単純未来形)

 

*si le renseignement en vaut la peine < valoir(シル・ランセニュマン・アンヴォー・ラペーヌ)もし情報がそれに値するなら(現在形)

valoir la peine de inf. ~するに値する