フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(メグレの日常)バス停まで歩く

 Il s’habilla, déjeuna, se rendit à pied place de la République pour prendre
son autobus, non sans avoir acheté les journaux du matin dans un kiosque.
(©Georges Simenon :Un échec de Maigret; Chap.7)

 彼は服を着て、朝食を取り、バスに乗るためにレピュブリック広場まで歩いていった。キオスクで朝刊を買わないわけではなかった。
(#76『メグレの失態』第7章)

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*メグレの朝の通勤経路は、自宅のあるリシャール・ルノワール大通りから11区役所があるレオン・ブルム広場のバス停まで歩き、69番のバスに乗ってシャトレで降りて、シテ島へ渡るのが普通である。上記のレピュブリック広場までは歩けばちょっと遠くなるが、気分転換のためか、あるいはキオスクで新聞を買うためだったのだろうか?
イメージ 1

Crédit photo : Vue d’un kiosque
de la Place de la République,
Paris 3e
©Google street-view

Il s’habilla < s’habiller(イルサビヤ)彼は服を着た(単純過去形)

*déjeuna < déjeuner(デジュナ)v.t. 食事をした(単純過去形)
朝食は le petit déjeuner(小さな食事)

se rendit à pied < se rendre(スランディ・タピエ) 歩いて行った(単純過去形)

pour prendre son autobus(プープランドル・ソンノトビュス)彼のバスに乗るために

*non sans avoir acheté < acheter(ノンサン・サヴォワール・アシュテ) 買わないという訳でもなかった(あまり積極的でもない行動)
non sans は二重否定(~せずにという訳でもなく)

les journaux du matin(レジュルノー・デュマタン) 新聞の朝刊

dans un kiosque(ダンザン・キオスク)街角の売店


**事件の概容についてはこちらへ #76