Mme Pardon avait préparé un bœuf bourguignon comme elle seule le réussissait et ce plat à la fois solide et raffiné avait fait les frais de la conversation.
(©Georges Simenon : Maigret et le tueur; Chap.1er)
パルドン夫人は、上手にできるのは彼女だけというほどのブフ・ブルギニョンを作っていた。そして充実したと同時に洗練されたこの料理は話題の中心となった。
(#97『メグレと録音マニア』第1章)
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*今日から新しい事件が始まる。いきなり食事の場面が出る。メグレ物の最終段階、作品通番で90番台では、メグレ夫妻と親しいパルドン医師夫妻との間で毎月交代で自宅での夕食に招くことを習慣にしていた。この日の晩は何日も雨が降り続く悪天候だったが、パルドン夫人の料理が美味で皆が堪能した。そして事件が起きる。
*avait préparé un bœuf bourguignon < avoir, préparer(アヴェプレパレ・アンブフ・ブルギニョン)ブフ・ブルギニョンを作っていた(大過去形)
**bœuf bourguignon 一見単なるビーフシチューを思わせるが、赤ワインで煮込んだ牛肉と野菜がたっぷり入ったブルゴーニュの郷土料理で美味しい。
Crédit photo : Bœuf bourguignon - Recette i-cook’in @Guy Demarle
https://www.guydemarle.com/recettes/boeuf-bourguignon-2588
comme elle seule le réussissait < réussir(コメルスール・ルレウッシッセ)彼女だけがそれを上手く作れたというほど(半過去形)
ce plat à la fois solide et raffiné(スプラ・タラフォワ・ソリド・エ・ラフィネ)充実したと同時に洗練されたこの料理
*avait fait les frais de la conversation < avoir, faire(アヴェフェ・レフレ・ドゥラ・コンヴェルサシォン)話題の中心となった(大過去形)直訳では「会話の費用を負担した」
faire les frais de la conversation(成句)話題の中心となる、話が持ち切りになる