フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)家の中の死体

ー Attendez.  Il me semble que je lui ai encore servi ses deux verres de rouge
il y a deux ou trois jours.
ー Deux ou trois ?
(---) C’était l’avant-veille, c’est-à-dire le mardi, quelques heures avant qu’Alfred
Jussiaume découvrît un cadavre de femme dans la maison.  
(©Georges Simenon :Maigret et la Grande Perche; Chap.2)

「待ってくださいよ。2~3日前にも彼にいつもの赤ワイン2杯を出したような気がします。」
「2~3日?」
(---) それは結局おととい、つまり火曜日のことで、アルフレッドが家の中で女の死体を見つけたという数時間前のことだった。
(#65『メグレと消えた死体』第2章; 原題は「メグレとのっぽの女」)

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*メグレ物に出てくる住所の番地は現実には存在しない。この事件のヌィイのラ・フェルム通りも実際はかなり狭い道で、カフェや店舗などは近くにある教会の広場周辺にわずかにある程度。飲食の場所としてはメトロの駅(Pont
de Neuilly) 付近に点在している。
イメージ 1

Crédit photo : Un petit restaurant
“Le Boutarde” d’un coin de Neuilly-
sur-Seine ©Google street-view

Il me semble que < sembler(イルムサンブル・ク)~のような気がする
( il は非人称)

je lui ai encore servi < servir(ジュリュイエ・アンコール・セルヴィ)私は彼にまた供した(複合過去形)

ses deux verres de rouge(セドゥヴェール・ドゥルージュ)彼の(いつもの)赤ワイン2杯

il y a deux ou trois jours(イリヤ・ドゥズゥトロワジュール)2~3日前に

*l’avant-veille(ラヴァン・ヴェィユ)n.f. おととい、前々日
veille(ヴェィユ)n.f. 前日、前夜、夜警

c’est-à-dire(セタディール)つまり、言い換えると

*découvrît < découvrir(デクヴリ) v.t. 発見した(接続法・半過去形)「~したという」のニュアンスが接続法らしい。

un cadavre de femme dans la maison(アン・カダヴル・ドゥファム・ダンラ・メゾン)家の中に女の死体.