フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(メグレの特性)甘いものは苦手(プロフィトロル)

  Au dessert, Rose apporta un énorme plat de profiteroles (---) Il n’aimait guère les profiteroles et il en mit une sur son assiette.

ー Allons !  Servez-vous. N’ayez pas honte !...

La voyant déçue, il en prit trois.

(©Georges Simenon : Maigret a peur; Chap.4) 

 

 デザートにローズは大皿に盛ったプロフィトロルを持ってきた。 (---) 彼はプロフィトロルがまったく好きでなかったので、皿の上に一つだけ置いた。

「さぁ!お取りなさいよ、遠慮しないで!」

 彼女ががっかりするのを見て、彼は三個取った。

(#60『メグレの途中下車』第4章)原題「メグレは恐怖の念を抱く」

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*「プロフィトロル」(プロフィットロールという表記が多い・複数形表記・得玉)はミニシュー菓子で、普通大皿に山盛りになって、溶かしたチョコレートをかけて出される。元々メグレは甘いものは苦手で、普段は食べない。旧友の老母が「昔は12個も食べたわよ」と言い張るが、彼は勘違いしているなと心の中で思う。

 

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Crédit d'image : Chocolate profiteroles @Great British Chefs.com

https://www.greatbritishchefs.com/recipes/chocolate-profiteroles-recipe

 

Au dessert(オデセー)デザートになって

 

apporta un énorme plat de profiteroles < apporter(アポルタ・アネノルムプラ・ドゥプロフィトロル)大きな皿に盛ったプロフィトロルを持ってきた(単純過去形)

 

Il n’aimait guère les profiteroles < aimer(イルネーメゲール・レプロフィトロル)彼はプロフィトロルはちっとも好きではなかった(半過去形)

 

et il en mit une sur son assiette < mettre(エ・イランミ・ユヌ・シューソンナシェット)そして彼は皿の上にそれを一つ置いた(単純過去形)

 

Allons !  Servez-vous < aller, se servir(アロン・セルヴェヴ)さぁ!お取りなさい(命令形)

 

*N’ayez pas honte ! < avoir(ナィエパオント)遠慮しないで!(←恥ずかしがらずに)(命令形)avoir honte de ~を恥じる

 

La voyant déçue < voir(ラヴォワィヤンデシュ)彼女ががっかりするのを見て(現在分詞)

 

il en prit trois < prendre(イランプリ・トロワ)彼はそれを3個取った(単純過去形)