フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(フランス語警察用語)小切手

ー Donge a continué à recevoir des chèques de Detroit, à la cadence d’environ un par trois mois...

(©Georges Simenon : Les caves du Majestic; Chap.8) 

 

「ドンジュはだいたい3カ月1回の間隔でデトロイトから小切手を受取り続けていたんだね。」

(#42『ホテル・マジェスティックの地下室』第8章)

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*メグレを訪ねてきた副支店長の銀行は実在のクレディ・リヨネ銀行で、その支店にはドンジュの口座があった。ドンジュの逮捕を新聞で知って、その出入金の状況を説明に来たという。今日では個人情報保護法の規定があるので、ここまで銀行は積極的に情報を開示しないと思われる。時代の違いだろうか。クレディ・リヨネ(Crédit Lyonnais) は金融界の再編を経て、現在はLCLという名称で続いている。昔は支店名をアルファベットで付けていた名残が、一部の店舗に残っている。(原文では agence O = オー支店)

 

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Crédit d’image : Vue de l’entrée d’une agence de la banque LCL, la rue de La Boëtie, Paris 8e @Google street-view

 

a continué à recevoir des chèques de < avoir, continuer(アコンティニュエ・アルスヴォワール・デシェク・ドゥ)~の小切手を受け取り続けていた(複合過去形)

 

à la cadence de ~の間隔で

 

environ un par trois mois(アンヴィロン・アンパー・トロワモワ)だいたい3カ月に1件