フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます。横文字の文章を読み慣れるように

(メグレの日常)英語は苦手

 Il lui restait un coup de téléphone à donner, et celui-là lui déplaisait particulièrement, d’autant plus qu’il allait être obligé de faire appel à son pauvre anglais de collège.

ー Scotland Yard.

(©Georges Simenon : Le revolver de Maigret; Chap.5) 

 

 彼は電話をかけなければならなかったが、学校で習った貧弱な英語に頼らざるをえないのだからとりわけ嫌だった。

スコットランド・ヤードを呼んでくれ。」

(#67『メグレの拳銃』第5章)

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*女主人のジャンヌが容疑者のラグランジュと親しい間柄であることはわかったが、逃げるようにロンドンに行ってしまった。訪ねてきた若い男はラグランジュの息子で、メグレの拳銃を持っている。彼は北駅で財布を脅し取り、やはりロンドン行きの飛行機に乗っていた。

 

*Il lui restait un coup de téléphone à donner < rester(イルリュイレステ・アンクードゥ・テレフォヌ・アドネ)彼は電話をかけなければならなかった(半過去形)il lui reste à inf. 彼には~することが残っている⇒~しなければならない(il は非人称)

 

et celui-là lui déplaisait particulièrement < déplaire(エ・スリュイラ・リュイ・デプレゼ・パルティキュリエールマン)そしてそれはとりわけ嫌いだった(半過去形)

 

d’autant plus que(ドータンプリュク)~であればなおさら

 

il allait être obligé de < aller(イラレ・テートルオブリジェ・ドゥ)~しなければならなくなる(半過去形)

 

*faire appel à son pauvre anglais de collège(フェールアペル・アソン・ポーヴル・アングレ・ドゥコレージュ)学校で習った貧弱な英語に頼る

faire appel à ~の助けを求める、~に訴える

collège n.m. 中学校、もしくは総称的に「学校」

 

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Crédit photo : Repères clés : Collège Anglais

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