フランス語で楽しむ「メグレ警視」

メグレ警視の原作本を味読する立場からフランス語の謎解きを試みます

(こだわりの酒)ブラッスリのうまいいビール

  De lui-même, il commanda un autre demi, car il avait rarement bu d’aussi bonne bière, d’autant qu’elle contrastait avec le vin tiède du sculpteur.

(©Georges Simenon : L’Amie de Mme Maigret; Chap.8) 

 

 彼自らもう一杯ビールを注文した。というのもこれほどうまいビールはめったに飲んだことがなかったからで、彫刻家の家で飲んだ生ぬるいワインと比べればなおさらだった。

(#60『メグレ夫人と公園の女』第8章)

 

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*このブラッスリに来る前に、メグレは、手配中の男が一年余り間借りしていたという彫刻家の家を訪ねていた。そこで出された「生ぬるいワイン」に比べれば、ここほどおいしいビールは他にないと思えるほどだった。文中の店名「ショープ・デュ・ネーグル」Chope du Nègre は「黒人のビアジョッキ」という意味らしい。結局メグレは3杯飲んだ。

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Crédit photo : Instituto da Cerveja, Brésil

https://www.institutodacerveja.com.br

 

De lui-même(ドゥリュイメーム)彼自らすすんで

 

il commanda un autre demi < commander(イルコマンダ・アンノートルドゥミ)彼はもう一杯ビールを注文した(単純過去形)

 

*car il avait rarement bu < avoir, boire(キャー・イラヴェ・ラルマンビュ)なぜなら彼はまれにしか飲んでいなかった(半過去形)フランス語では「まれに」rerement でも否定形になっていない。

 

*aussi bonne bière(オッシボンヌビエール)これほどおいしいビール

aussi bien (que) ~と同じくらい、と同様に 

 

d’autant que(ドータンク)~であればあるほど、なおさら、

 

elle contrastait avec < contraster(エルコントラステ・タヴェク)それが~と対照をなした(半過去形)elle = bière n.f  

 

le vin tiède du sculpteur(ルヴァン・ティエド・デュスクリュプトゥー)彫刻家の家の生ぬるいワイン